オープロのあゆみ 2 主な作品
この頃のオープロは下請けながら、日本の商業用セルアニメーションの世界で流行と技術の両方において、最先端を行っていたのは間違いない。
正確には努めますが誤認、記載もれの場合は御容赦下さい。 (劇)は劇場用作品のことです。

作品年度 東映班作品 Aプロ班作品 その他班の作品
1970 「タイガーマスク」
「キックの鬼」
「アタックNo.1」  
1971 「ゲゲゲの鬼太郎」
「原始少年リュウ」
「天才バカボン」
「ルパン三世」
 
1972 「デビルマン」 「赤胴鈴之助」
「パンダコパンダ」(劇)
 
1973 「キューティーハニー」
「ミラクル少女リミットちゃん」
「ミクロイドS」
「荒野の少年イサム」 「山ねずみロッキーチャック」
Aプロ班はAプロダクションに在籍していた高畑勲氏、小田部羊一氏、宮崎駿氏らが「アルプスの少女ハイジ」を作るためズイヨーに移ったのにあわせて、 Aプロ作品から抜けることになる。
これ以前よりオープロ自主作品をめざしてパイロットフィルム(作品の方向性をみるための本編とは別の一般公開の目的を持たない試験的な意味合いを持つ短い作品)を何本か作るが(そのなかに砂川しげひさの「寄らば斬るど」などもあったという。)、うまく進まず結局、才田の絵の勉強のための休業を思いとどめるのがきっかけとなって本格的に自主製作作品が動き出すこととなった。

作品年度 東映班作品 ズイヨー班作品 その他班の作品
1974 「ゲッターロボ」 「アルプスの少女ハイジ」  

作品年度 東映班作品 日本アニメーション班作品 その他班の作品
1975 「ゲッターロボG」
「UFOロボ グレンダイザー」
「フランダースの犬」 「ドン・チャック物語」
1976 「マグネロボ ガ・キーン」 「母をたずねて三千里」
「ピコリーノの冒険」
 
1977 「キャプテン・ハーロック」
「超人戦隊バラタック」
「くまの子ジャッキー」 「ルパン三世」
1978 「銀河鉄道999」 「ペリーヌ物語」
「未来少年コナン」
 
1979 「銀河鉄道999」(劇) 「赤毛のアン」  


作品年度 東映班作品 日本アニメーション班作品 その他班の作品
1980 「がんばれ元気」 「トム・ソーヤの冒険」 「二十四の瞳」
(TV・S)
1981 「さよなら銀河鉄道999」(劇) 「ふしぎな島のフローネ」
「フーセンのドラ太郎」
「じゃりン子チエ」
(劇、TV共)
「銀河旋風ブライガー」
(TV・S)はテレビスペシャル番組

1982年に「セロ弾きのゴーシュ」の初公開にいたる。製作期間に五年あまりかけた訳だが、当時の製作メンバーの苦労を察していただきたい。潤沢な資金がある訳でもなく、まさに自分達の給料を削って作っていたのである。実作業したスタッフはもちろんだが、絵描きとして自主作品のチャンスに実作業でなく裏に回って支えたメンバーをもっと評価していただきたい。
ヤクルトホールでのお披露目のあとに、アニドウの力を借りて日仏会館ホールにて初の有料上映会を自主公演。大入り満員の盛況で、良い作品を作った手応えを感じることができた。併映作品として「霧につつまれたハリネズミ(霧の中のハリネズミ)」 を選定、まだ無名であったノルシュテイン監督の名も広める結果になった。
日本の唯一の専門の賞であった毎日映画コンクール大藤賞を受賞。荻窪駅近くで盛大な祝賀パーティを催した。
そうした好評の中で我が社は配給にも乗り出したが、作画の仕事はこの頃辺りから班体制を維持していくことが徐々に難しくなっていく。
次のページ

メニューに戻る